ガレージバンドからLogic Proに変えてみて感じたメリット・違い

DTM初心者はガレージバンドで十分と書いておきながら買ってしまったLogic Pro

当然、機能・音質はパワーアップするので、結果としては大満足だった。

ただ、初心者的には機能の細かい違いとかはよくわからなかったので、ワシがLogic Proに変えてみてすぐに感じたわかりやすい違いから、2つのソフトを比較してみる。

ざっくりまとめ

  • Logic Proは音源(使える楽器)・エフェクト(エコーとか)が豊富
  • UIも自分好みにカスタマイズできるので生産性アップ
  • ミックス作業をするならガレバンだとキツい
  • 使い続けると恩恵を強く感じる、細かいけど大きな違い
  • ガレージバンドでも充分というニーズもありそう

音源・エフェクトが豊富

ワシが最初に感じた大きな恩恵は、使える音源(楽器)が大きく増えたことだ。

色々な楽器を鳴らしてみるだけでも楽しいし、音色から曲のアイデアが浮かぶ事も増えた。

例えば民族楽器。ガレージバンドは全部合わせて6つのところ、Logic Proは「弦楽器」のカテゴリだけでも、ひいふうみい…たくさんある。

鳴らすだけで楽しい民族楽器カテゴリの楽器たち

しかも、選択した時点でいい感じのエフェクトがかかっている(オンオフ可能)ので、曲の草案を素早く形にしたい時にも役立ちそう。

細かいエディットができる、豊富なエフェクター

エフェクターの種類や質も大きく向上する。

エフェクターっていうのはざっくり言うと、楽器に特殊効果を与える機能のこと。

例えば音に残響感を与えるエコーやリバーブ、音の大きさを揃えるコンプレッサー等がある。

ガレージバンドにも一応、同じ名前のエフェクターもあったり、エフェクターのパラメーターを編集する機能はあるけど、種類・編集できるパラメーター共に大きな差があるのだ。

例えば音に残響をあたえるリバーブエフェクト「Space Designer」での違いを見てみる。

↑これが、ガレージバンドの「Space Designer」。

でん。↑こちらがLogic Pro。つまみの数はもちろん、視覚的にもわかりやすい

ガレージバンドで使いやすいと感じていたSmart ControlはLogic Proでも健在で、ざっくりエフェクト/作り込んだエフェクト どちらも可能なのが嬉しいところ。

主要なエフェクトを素早く操作できるSmart Control

ガレージバンドでも他社製の高品質な音源・エフェクトは追加できるけど…

もちろん、ガレージバンドにもサードパーティ製の音源やエフェクトは追加できる

ガレージバンドでミックス作業まで行うとなると正直付属のエフェクトだけだと厳しいけど、プロが使うような追加音源やエフェクトを使えば、当然クオリティは向上する。

クオリティを求め続けるなら、Logic Proにしてもデフォルト以外の音源(エフェクト)も欲しくなるかもしれない。

でも、Logic Proで追加される音源やエフェクトは中々ハイクオリティで、他社製の音源で同じものを揃えようとしても、Logic Proを購入する金額じゃ買えないんじゃないかと思う。

ガレージバンドで音楽制作を続けて、追加音源(エフェクト)が欲しくなってきた…。クオリティに満足できなくなってきた…。

そんな時はLogic Proへアップグレードするタイミングなのかもしれない。

ワークスペースのUI、拡張性

曲を作ってみると、ガレージバンドと比べてなんと曲作りが捗ることか!

トラック情報が一目でわかるインスペクタ

まず初期画面にも配置されている「インスペクタ」が非常に優秀。

トラック編集に必要な機能がほぼ集約されているので、トラックの情報が一目でわかる。

一覧性が高いとなにがいいかと言うと、意識が分散せずに済むので曲作りにより集中できる。

Logic Proのプロジェクト初期画面。左から2番目がインスペクタ。

複数ウインドウ表示

Logic Proはミキサーやピアノロールなどを別ウインドウとして表示できる。

※ガレージバンドでは基本的に1つのウインドウ内で作業する仕様で、複数ウインドウはできない。

単一ウインドウだと同時に出せない機能もあるので、表示を行き来する際は何回もクリックする必要があったけど、複数ウインドウに分けることで自分がよく使う機能を常に表示させておけるのだ。

デュアルモニターで作業していると、特に恩恵を感じられる仕様だ!

ミキサー画面

ガレージバンドには無かった、ミキサー画面を使用できるようになる。

Logic Pro Xのミキサー画面

まずこのいかにも音楽制作してますって画面でテンションが上がる。

もちろん実用面でも、先述のコンソールが並んでいるような画面なので、打ち込み完了後はミキサー画面でほぼ全ての作業を完結できる。

使い続けてみてわかったメリット

移行後すぐに感じたメリットは以上な感じだけど、使い続けるとより色々なメリットがあることに気づく。

Flex pitch(ピッチ補正)

録音した歌の音程を変えられる機能。

「ここだけ少し音程ずれちゃったなー」ってところの音程補正はもちろん、ビブラートやタイミングの操作までできる優れもの。

ワシは歌ものをほぼ作らないけど、「メロディラインのアイデアを声で録音→ピッチを補正してMIDIに変換→調整」という使い方で非常に重宝している。

他にも、自分の歌のピッチやビブラートがどのようになっているかの分析にも大いに役立つはず。

ちなみに、有料ソフトにも引けを取らない機能・操作感で作業できる。

センドエフェクト

リバーブ等、1つのエフェクトを複数トラックに適用できる機能。

  • 同じエフェクトを使用したい時に手間が省ける
  • 同じエフェクトを使用することで全体がまとまりやすくなる
  • エフェクトが1つで済むのでメモリ節約になる

等のメリットがある。

他にも、音質がいいとかトラック数が多いとかあるみたいだけど、正直今のところ特に大きな違いというほどは感じていない。

最後に

ガレージバンドで音楽制作を始めたけど、

  • 長期で作曲を続けるつもり
  • 効率よく作曲したい
  • よりクオリティの高い曲作りがしたい
  • 色々なジャンルの作曲をしたい

そんな人はLogic Proへアップグレードしたほうがいいと思う。金額分の元はすぐに取れる。

他のDAW(DTMソフト)よりLogic Proがオススメな理由は下記。

  • 他社のDAWよりも安価で購入可能(機能面で劣っているわけでもない)
  • ガレージバンドとLogic Proは同じ開発なので、操作感が似ている
  • ガレージバンドのデータはLogic Proでそのまま使える

とはいえ、ガレージバンドでも必要充分なシチュエーションもありそう。

とりあえず作曲ソフトがどういうものなのか触ってみたいとか、とにかく機能は最低限で複数トラックで録音ができればいいとか。ある程度のクオリティで少ない曲を作れればいいとか。

何かの参考になれば幸い。

では、よいDTMライフを。