軽い気持ちでオーケストラの楽譜をDAWに打ち込んでみてつまづいたところのメモ。
- オーケストラ編成の知識はなんとなくレベル(ヴァイオリンとかでしょ?くらい)
- オーケストラ楽器の知識はほぼない
- ト音記号、ヘ音記号であれば五線譜上の音符がなんの音かわかる
これくらいの知識でオーケストラの楽器を打ち込もうとしてる人は参考になるところがあるかも。
きっかけは編曲技術向上のため
曲作りを始めてはや幾許か。
音楽理論も勉強したりして、作るコードとメロディの幅は広がったように思う。
だがしかし、編曲。これがほんまに難しい。
メロディとコードができても、何の楽器をどうやって重ねればいいか考えるといつもフリーズしてしまう。
というわけで、ひとまずはとにかく既存曲がどういう楽器構成と音の重ね方でできているのかを体感しようということで、既存ゲーム音楽の耳コピとかもしつつ、オーケストラの曲だったら楽譜も存在するんじゃないかってことで探してみた。
安価で買えるオーケストラスコア
探してみると、オーケストラの楽譜の高価さにビビる。
一曲1万円以上とかザラで、作曲初心者がホイホイと買える値段ではない。。
しかし偶然見つけた、となりのトトロのオーケストラスコア。
CD1枚(7曲)分のオーケストラの楽譜が、3千円ちょいだと、、?
これは買いだ!!
打ち込む時の流れ
- まずざっくり耳コピ
- 楽譜と見比べる
- 楽譜を打ち込む
- 打ち込んだトラック(楽器)をミュートやソロで色々な組み合わせで聞いてみる分析
分析については体系化されている(アナリーゼ)ので、こちらも並行して進める必要がありそう。
意気揚々と打ち込みを初めて見たけど、見慣れぬ記号や楽器の特性など、打ち込むだけでもある程度の知識が必要なことを知る。まあこれもいい勉強やね。
移調楽器・移高楽器
楽譜上の音符と、実際に鳴る音が違う楽器のこと。
例えば「F管」用に記譜された楽譜で「C3」を弾くと、実際に鳴る音は「F2」になったりする(「F3」の楽器もある)。
なぜこんなややこしいことをするかというと、演奏者の負担を減らすためのようだ。
管楽器では、同じ基本構造を持った異なる管長の楽器が存在し、それらは同じ指使いで違う高さの音を出す。それらは演奏法も近似しているため、ひとりの奏者が異なる管長の楽器を演奏することができる。この場合、音の高さが楽器によって違っても、同じ指使いには同じ音符をあてる方が、奏者の負担を軽減できる。このため、楽譜をそれぞれの楽器の指使いに固定し、楽譜を書くときに高さを調整(移調)して書き表すようにしたのである。
引用元:Wikipedia
楽器の指使いに依存して記譜されているってことやね。
頭の中で移調して実音を弾く、、なんてめんどいことはせず、MIDIキーボードのトランスポーズ機能で対応する。
楽器ごとにトランスポーズしなおすのは手間だけど、トランポーズ値さえ覚えてしまえば簡単に手元のMIDI鍵盤が擬似移調楽器に早変わりする。
移高楽器は音が高すぎたり低すぎたりする楽器で、実音だと楽譜が加線だらけになってしまうので。読みやすいオクターブに調整して記譜される。
移調楽器は楽譜に(in F)とか書いてあっても楽器によって上に移行したり下に移行したり、移高楽器は楽譜には特に何も記載がないので、前提知識が必要なので注意。
実音が1オクターブ低い楽器
-1オクターブ(-12半音)トランスポーズして楽譜通りに弾く。
- contrabass
実音が1オクターブ高い楽器
+1オクターブ(+12半音)トランスポーズして楽譜通りに弾く。
- celesta
- xylophone
- pìccolo
実音が2オクターブ高い楽器
+2オクターブ(+24半音)トランスポーズして楽譜通りに弾く。
- Glockenspiel
その他(F管・♭B管)
同じF管でも実音が上だったり下だったりするので、一応移調楽器について調べてからトランスポーズする。
よく使う楽器は以下。
- ホルン(F管):-7半音トランスポーズ
- トランペット等(♭B管):-2半音トランスポーズ
見慣れない楽譜上の表記
poco a poco とか、オーケストラ以外でも出てくる音楽用語もちょいちょい調べることがあるけど今回は置いておいて、、。
ハ音記号
こういうやつ。真ん中がC3になる。
やっとこさヘ音記号に慣れてきたのに、、!
まあ、慣れですかね。楽譜を度数で見る癖をつけた方がいいのかな。
オーケストラ楽器の演奏に関するもの
- muta:イタリア語持ち替えるという意味。調や楽器を変える時に使われる
- a2:a due(ア·ドゥエ)。1と2でユニゾン
- div:Divisi(ディビジ)の略。分離する(楽器の編成人数は変わらないので、そのままPolyphonicで和音を引くと全体のボリュームがわずかに上がるので注意)
- pizz:弦楽器をピチカート奏法(指で弾く「ピン」って音)にする
- arco:ピチカートから弓を使う奏法に戻す
- mute:弱音器を使う。元に戻す時は「open」
今のところ頻出してるのは上記。
その他のメモ
オーケストラの編成
弦楽器は複数人編成で同じ音を弾いて、金管・木管楽器は2〜3人で編成、違う音を弾いたりする。
強さ
強弱記号が頻出するので、ある程度強さごとにルールを作って基準を設けたほうがよさそう。。
ダイナミクスやボリュームオートメーションの値とか。
めんどくさい
昔の人が聞いたらぶん殴られそうな贅沢な愚痴だけど、やっぱりめんどい。
- オートメーション
- アーティキュレーション
- キースイッチ切り替え
終わりに
数小節打ち込むだけで数時間経っちゃうほど大変だけど、めっちゃ勉強になるし続けたい。では、良いDTMライフを。